壱町田湿地の様子 2025年7月20日
令和7年の東海地方の梅雨明けの発表は7月4日で、平年に比べるとかなり早いものでした。7月は各地で猛暑日の発表があり、壱町田湿地でも連日30度超えが続いています。周囲の田んぼに水が張られる頃から湿地の地下水位もようやく上昇し始め、遅れていたミミカキグサの開花が確認されました。
6月25日、1匹のハッチョウトンボのオスが突然B湿地に現れました。令和2年に確認されてから5年ぶりのことです。どこからか迷い込んだのかどうか分かりませんが、数日間姿を見せた後、7月には見られなくなりました。ハッチョウトンボの復活は皆の願うところですが、その可能性はゼロではないようです。
D湿地とA湿地の周辺ではヌマトラノオ(サクラソウ科)が花を咲かせています。ヌマトラノオは水辺に生える多年草で、地下茎を伸ばして群生するので、辺りは白い花がたくさん咲いています。花に誘われて色々な虫もやって来ます。この日はモンシロチョウがやって来て、花の蜜を吸っていました。
令和7年の夏は、セミの鳴き始めるのが遅く、7月の中旬になってようやく聞かれるようになってきました。ヒメガマ(ガマ科)の穂にセミの脱殻が止まっているのを見つけました。ヤゴの脱殻ならともかく、水生植物の穂にセミの脱殻が止まっているのは面白いと思いませんか?
7月中旬になってようやくミミカキグサ(タヌキモ科)がこれだけ見られるようになってきました。A湿地の奥、湿地の下の方で水が溜まりやすい場所です。他の場所では、残念ながらまだこれほど多くは見られません。公開日には、観察路から見える場所にも広がってくれることを期待します。
同じくA湿地の奥で、ムラサキミミカキグサ(タヌキモ科)も見られるようになってきました。7月に入って気温の上昇と地下水位の上昇が確認されるようになり、ようやく姿を見せ始めたという感じです。しかし、個体数は少なく、写真のようにポツンポツンと見られる程度です。
7月中旬のB湿地の様子です。一般公開ではこのような光景が見られると思います。周辺部ではノリウツギ(アジサイ科)が白い花を咲かせ、湿地中央部にはシロバナナガバノイシモチソウが点々と生えています(画面では白っぽく見えています)。湿地の上部ではイヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科)が茶色の花穂をつけ始めました。草むらではヒメオトギリ(オトギリソウ科)の小さな黄色い花を見つけることができるでしょう。
令和7年度の公開予定は、7月20日(日曜)、8月2日(土曜)、3日(日曜)、9月13日(土曜)14日(日曜)の5日間です。
また、7月26日(土曜)には町民会館で「湿地サミット」が行われます。壱町田湿地について、より詳しく知ることができます。
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