壱町田湿地の様子 2024年10月20日
令和6年は、暑さに関しては今までの記録を塗り替えており、10月後半になろうというのに夏日が観測される日もあります。そんな気候の中ですが、湿地は秋の装いです。夏の一般公開のときとは様子がかなり変わってきました。
写真はB湿地の様子です。イヌノハナヒゲやシンジュガヤなどの背の高い植物が枯れて倒れ始めています。シラタマホシクサも色あせてきました。草紅葉とまではいかないかもしれませんが、湿地全体が赤みを帯びた茶色がかってきました。周囲ではヌマガヤやカゼクサ、ススキ等のイネ科の植物が穂を広げています。
倒れこんだ草の間から頭をもたげて咲いているのはサワシロギク(キク科)です。暑かった夏の間は少し疲れたような感じでしたが、秋になり花が目立つようになってきました。しかし、あと少しすれば白い花も紅紫色に変わってしまいます。
こちらもキク科のサワヒヨドリです。日当たりのよい湿地を好む多年草で、秋の七草の一つフジバカマ(藤袴)に感じがよく似ています。夏の頃からB湿地の所々で咲き始め、そろそろ花期も終わりに近づきました。保護区域北側のフェンス際にも数株が咲いていますので、散歩しながら見ることができます。
サワヒヨドリよりもボリュームのあるヒヨドリバナ(キク科)です。サワヒヨドリよりも少し遅れて咲き始め、今が見頃です。比較的乾いた土壌を好むので、湿地の周辺で見られます。例年10月に、タイミングが良ければこの花にアサギマダラが飛来するのを見ることができますが、この秋はまだ見かけません。
A湿地の周辺ではクリ(ブナ科)の木に実が成っていました。近くにある木から実が落ちた地生えの木で、まだ小さな木ですが結構大きなな実が入っていました。保護区域内には昔畑として使われていた場所にカキの木もあるので、クリも元をたどればその頃に植えられていたのかもしれません。
壱町田湿地では、シロバナナガバノイシモチソウ(モウセンゴケ科)は9月初旬に大半が姿を消してしまうのですが、一部の場所ではこの時期になっても残っている小さな個体が見られます。遅くに発芽したものですが、開花するまで生長するのは難しいようです。
令和6年の一般公開は4日間で、369人の方にご来場いただきました。どうもありがとうございました。
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