壱町田湿地の様子 2025年1月20日
令和7年の年明けはとても穏やかでしたが、12月から1月にかけては平年並みの寒さが続いています。東北地方では記録的な降雪や積雪があるとのことで、比較的温暖な壱町田湿地でも、最高気温が10度に届かない日があります。
D湿地西側の斜面に生えている常緑低木樹のナンテン(メギ科)です。ナンテンは元々は中国から伝わった名のようですが、語呂合わせで「難を転ずる」と縁起が良く、庭木としても広く用いられています。自然の状況下で生育したナンテンの株は大きく見応えがあります。ナンテンの花言葉は「福をなす」、良い1年でありますように。
写真はムクロジ(ムクロジ科)の実です。ムクロジは落葉高木でこの時期は葉を落としていますが、樹の下には実もたくさん落ちています。果皮をむくと中から黒っぽい丸い種子が現れます。最近ではあまり見なくなってしまいましたが、ムクロジの種子は正月の風物詩のひとつ羽根つきの、羽根の玉に使われていました。
春の七草(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)に詠われるセリ(セリ科)です。独特の芳香があり、七草粥で味わった方もあるかと思います。畔や湿地に生える常緑の多年草ですが、この時期は小さな根出葉が枯れ葉や落ち葉の間から少し覗いている程度で、見つけるのに苦労しました。
こちらも春の七草の一つハコベ(ナデシコ科)です。日当たりのよい草地で花を咲かせていました。道端や野原などで見られるので馴染みのある白く小さな花です。一見すると花弁が10枚あるように見えますが、よく見ると一つの花弁がハート型に深く切れ込んでおり、5枚の花弁から成っていることが分かります。
1月11日には壱町田湿地を守る会の初作業がありました。林業に携わってみえる方からチェーンソーの安全な取り扱いについて学んだ後、間伐作業に取り掛かりました。自然環境保全地域に指定されている雑木林の里山の景観を保つうえで欠かせない作業です。伐倒した木の枝葉を切り分けては外に運び出し、杭やチップなどにして利用できる部分は今後利用していきます。
壱町田湿地で1年を通して見られるハシブトガラス(カラス科)。林内の大きなマツの樹上には巣があり、繁殖期には威嚇をしてくることもあります。壱町田の近くには、「鴉根」という地名がついているくらいカラスが多く生息している雑木林があります。最近、近隣の常滑市や半田市で鳥インフルエンザによる養鶏場の被害が広がっており、野鳥の様子も気になるところです。
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