壱町田湿地の様子 2024年2月20日

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ページ番号1004728  更新日 2024年2月20日

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1月下旬には寒気の流れ込みで知多半島でも降雪があったものの、それ以降は暖かい日が多く、2月中旬だというのに最高気温が3月から4月並みの日もあります。天気予報などでは梅の花も平年に比べて2週間ほど早く見頃を迎えたというニュースも聞かれます。湿地周辺の道端では春の草花が咲き出しました。壱町田湿地でも草木の動き出しが例年より早くなりそうな感じです。

写真:オオイヌノフグリ

早春の道端で目に付く小さなかわいい花がオオイヌノフグリ(オオバコ科)です。この花は明治期にヨーロッパから帰化した外来種で、繁殖力が強く各地に広がっていきました。天気の良い日には花がよく開き虫を誘います。日が傾くとしぼみ出し、左右に開いていた雄しべが内側に曲がり雌しべに触れて自家受粉も行われるようです。

写真:ホトケノザ

こちらの花はホトケノザ(シソ科)です。対生する無柄の葉を花の仏様の台座に見立ててこの名がついています。ホトケノザには閉鎖花と呼ばれる開花しないまま自家受粉する花もあり、赤く蕾のように見えるものの中にはそのまま開かない花もあります。ちなみに、春の七草のホトケノザはコオニタビラコ(キク科)という野草で、写真のものとは違います。

写真:トウカイタンポポ

隣接する畑の傍らでタンポポ(キク科)が咲いていました。花のもとを包んでいる総包片の形状から在来種のトウカイタンポポだと分かります。壱町田では外来種のセイヨウタンポポも見られますが、春先の時期には在来のタンポポをよく見かけます。セイヨウタンポポに負けまいと一足先に頑張っているようにも見えます。

写真:オオツメクサ

畑の傍らでは、こんな草花も見られました。オオツメクサ(ナデシコ科)です。この草花も明治期の外来種で、ヨーロッパ原産の1年から2年草です。葉が糸のように細く、一見、輪生のように付いているのが特徴で、在来種のツメクサ(爪草)に似ていることからこの名がつきました。

写真:ハンノキ

湿地では、1月の下旬からハンノキ(カバノキ科)が花をつけています。ハンノキは湿った場所が好きな落葉高木で、湿地周辺部に生育しています。D湿地では、草刈り等の作業が追い付かず暫く放置された場所に、数年でハンノキが育ち始め、遷移の速さに驚かされます。

写真:トウカイコモウセンゴケ

B湿地では、陽だまりのトウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)が赤みを増してきました。株の中央部の越冬芽はまだ閉じていますが、周囲の葉は腺毛を伸ばし、腺毛の先には粘液が光って見えます。こちらも活動を開始したようです。

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