壱町田湿地の様子 2024年6月20日

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ページ番号1005198  更新日 2024年6月21日

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6月はカラッとした晴天の日が多く見られます。東海地方では、梅雨入りが6月の下旬以降になりそうです。5月には小さくてなかなか確認ができなかったシロバナナガバノイシモチソウですが、6月中旬には気温の上昇とともに草丈が伸び、ようやく湿地の所々で確認できるようになりました。

写真:分蜂

6月1日、晴れ。A湿地の上空で無数のミツバチが乱れ飛んでいる光景が見られました。湿地ではイソノキの花などにミツバチがよく飛んできていますが、その比ではありません。分蜂です。特にミツバチが多く群れている所をよく見ると、湿地の隣に立っているクリの木の枝にハチが団子状にかたまっていました。分封蜂球というそうです。どこか近くに新しく巣を作るのでしょうか。

写真:ショウブ

D湿地にはショウブ(ショウブ科)が群生しています。湿地には、カキツバタやキショウブも生えているので、ショウブと聞くと花菖蒲を連想してしまいますが、これらはアヤメ科ですから、葉こそ似ていますが別物です。ショウブの花は写真のような円柱状の肉穂花序です。カキツバタの咲き終わった草むらで、目立たないですがショウブが花期を迎えています。

写真:チゴザサ

写真はチゴザサ(イネ科)の花です。B湿地やD湿地の周辺に群生しており、秋になると長く伸びた茎が絡みつき、うっそうとした感じになるのですが、今の時期には写真のように小さな花が湿地周辺の所々で見られます。紫がかった小穂からピンク色の柱頭(雌しべの先)が突き出た花の様子は、とてもかわいらしく見えます。

写真:モウセンゴケ

5月下旬からはトウカイコモウセンゴケに続いてモウセンゴケ(モウセンゴケ科)も咲き出しました。モウセンゴケの花は巻いた花茎の下側から先に向かって順に咲き上がっていくので、写真のモウセンゴケは花期も終わりに近いようです。壱町田湿地は昔より乾燥化しており、トウカイコモウセンゴケにとっては生育しやすいようですが、より湿潤な環境を好むモウセンゴケにとっては生育しにくい状態にあるようです。

写真:シロバナナガバノイシモチソウ

令和6年は、6月11日にシロバナナガバノイシモチソウ(モウセンゴケ科)の開花を確認しました。発芽の遅れや個体数の少なさなど心配されましたが、例年と同じように6月の中旬に開花を迎えました。成長には捕虫量が関係しているようで、写真の個体の葉には捕えられた小さな虫が黒くびっしりとついているのが分かります。令和5年の同時期に比べ開花数は少ないですが、これから暑くなってくると更に開花が進むと思われます。

写真:ミミカキグサ

シロバナナガバノイシモチソウに続いて、6月12日にはミミカキグサ(タヌキモ科)の開花も確認されました。壱町田湿地には7種類の食虫植物が生育していますが、そのうちの4種類まで開花しました。ムラサキミミカキグサの葉も湿地の所々で見られるので、7月に入る頃からは花も見られるようになると思われます。湿地の小さなお花畑のシーズンが始まります。

令和6年の壱町田湿地一般公開の予定は、7月21日(日曜)、8月3日(土曜)・4日(日曜)、9月14日(土曜)・15日(日曜)の5日間です。

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