壱町田湿地の様子 2025年2月20日
暦の上では春ですが、2月は寒波の襲来があり知多半島でも降雪や積雪が見られました。春を予感させる陽光と真冬を思わせる寒風とが入り混じったこの頃です。
2月8日の朝、壱町田湿地でも積雪がありました。東海地方の山間部に比べればわずかな量かもしれませんが、比較的温暖な壱町田湿地では1年に1回見られるか見られないかの出来事です。湿地への入口は保全区域の西側にあるので、北西風に運ばれてきた雪が林縁の上り坂まで吹き込んでいました。
A湿地の様子です。観察路に比べると湿地の地表には積雪が少なく、うっすらと積もっている感じです。湿地の上部からは定期的に散水をしているので湿っている部分は積もりにくいようです。
B湿地の様子です。A湿地と同様にうっすらと積もっている感じです。手前の木の枝や、観察路の手すりに積もった雪の様子から、2cm程度の降雪があったことが分かります。朝のうち降った雪も午前中には降りやんで、積もった雪は翌日にはほとんど消えてしまいました。
1月の下旬から咲いていたハンノキ(カバノキ科)の雄花も雪をかぶっています。湿地植物の中では、いち早く花を咲かせるハンノキですが、令和7年の春はもうしばらく先になりそうです。
2月14日に、愛知県史跡整備市町村協議会の研修会が武豊町で行われました。天然記念物をテーマに、湿地の重要性や保全管理について講師から学んだ後、壱町田湿地を見学しました。この時期の視察は、湿地植物としてはオフシーズンですが、保全管理という視点からすると湿地の裸の状態が見られるので、これも一つの見方かもしれません。実際、作業量でいえば冬の方が多いです。
湿地の地表を見て、この時期に唯一確認できるのがトウカイコモウセンゴケ(モウセンゴケ科)です。観察路から見ると、枯草を刈り払った地表にぽつぽつと張り付くように紅紫色の斑点のようなものが見られます。近づいて見てみると古い葉はほとんど枯れ腺毛も萎えています。越冬芽を固く閉じて冬の寒さを乗り切ろうとしています。
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