壱町田湿地の様子 2024年9月20日

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ページ番号1005357  更新日 2024年9月20日

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令和6年の夏は猛暑日が続き、9月に入ってもその勢いは衰えません。天気予報では各地で猛暑日の記録更新が報じられています。9月の一般公開は見頃を迎えたシラタマホシクサが主役でしたが、天候が崩れた関係で、残念ながら一般公開の最終日は中止となりました。見学を楽しみにされていた方々には申し訳ありませんでした。写真を通して湿地の様子を紹介します。

写真:B湿地の様子

写真はB湿地の様子です。湿地を取り巻くようにヌマガヤやイヌノハナヒゲなどの背の高い植物が繁茂しています。サワシロギクやヒヨドリバナは気温が高いためか、例年に比べ開花が遅れているように感じます。湿地中央や画面手前に白く点々と映っているのはシラタマホシクサの花です。

写真:シラタマホシクサ

A湿地の上部の土手付近に群生するシラタマホシクサ(ホシクサ科)です。別名コンペイトウグサ、アップで見ると白い玉のような花も金平糖のようにデコボコしているのが分かります。シラタマホシクサは東海地方固有の湿地植物で、鉄分の多い酸性の湧水湿地に生える1年草です。絶滅危惧2類に指定されています。

写真:イトイヌノヒゲ

一般公開で「イヌノヒゲが見たい」と言う方がみえました。湿地内には生えているのですが、なかなか近くでは見られません。そこで保護区域北側のフェンス沿いの場所を紹介しました。そこはフェンス外側の湿った土手で、足元に生えているイヌノヒゲを間近に見ることができます。写真はイトイヌノヒゲ(ホシクサ科)だと思われます。散歩しながら見ることができます。

写真:イワショウブ

B湿地の中央部でシラタマホシクサに囲まれてイワショウブ(チシマゼキショウ科)が開花しています。亜高山帯の湿原や本州中部以北の多雪地に生育する多年草で、愛知県では準絶滅危惧に指定されています。暑い日が続く中でもたくさんの花を咲かせていました。花茎の粘着性のある腺毛には小さな虫が付いて黒く汚れて見えています。

写真:サワギキョウ

湿地の周囲に目をやると、B湿地の下にある小さな池の畔でサワギキョウ(キキョウ科)の花が見られました。サワギキョウは湿地性の多年草で、きれいな青紫色の花を咲かせます。壱町田では保護区域北側の水路にもサワギキョウが生えており、道路からでもフェンス越しに見ることができます。

写真:ミズギボウシ

9月15日の公開中止になった日、B湿地観察路沿いのヌマガヤの繁茂する中でミズギボウシ(キジカクシ科)が1株花を咲かせていました。草むらの中、しかも開花している期間も短いので、タイミングよく出会うことがなかなか難しく、前日の公開日に見ることができた方も少ないのではないかと思います。薄紫色の花が何とも清楚な感じです。

令和6年の一般公開は4日間で、369人の方にご来場いただきました。どうもありがとうございました。

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