9月の植物

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ページ番号1002312  更新日 2022年10月21日

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アキノノゲシ(キク科)

写真:アキノノゲシ(キク科)

日当たりのよい荒地や草原に生える1~2年草。茎は下方では枝を分けず、高さ1~1.5mになる。葉はうすく、軟らかくて白っぽく、両側につのが出て切れ込んだようになる。茎や葉をちぎると、白い汁が出る。径2cmほどの頭花が多数茎頂につき、舌状花だけからなって、薄黄色(ときに白色からわずかに薄紫色を帯びるものもある。)。葉につのが出ないものは、ホソバアキノノゲシ。果実はくちばしと合わせ長さ5mm、黒色、ひどく扁平で、細いくちばしの先に白い冠毛がついて飛ぶ。花期:9~11月。

湿地での生育場所 A・B湿地

イワショウブ(ユリ科)

写真:イワショウブ(ユリ科)

丘陵地の湧き水の湿地や粘土質の半裸地に生える多年草。北方系の植物。根出葉は2列に出て鎌形に曲がり、長さ5~40cm(単面葉)。花茎の高さは20~40cm。花穂は、長さ4~8cm、花は2~3個ずつ集まってつき、白色の花被片6、おしべ6、めしべ1で3花柱に裂ける。花柄や花軸にべたつく腺点のあることと種子に長い毛があることが特徴。日本固有種で、主として中北部の山地に生える。愛知県では渥美半島と知多半島に比較的多く生育する。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地

ササクサ(イネ科)

写真:ササクサ(イネ科)

やや硬い多年草で根茎は短い。茎は高さ40~80cm、少数の葉をつける。葉は広披針形で長さ10~30cm、幅2~5cm、基部は急に短く柄状に狭まる。円錐花序は長さ15~30cm、数個の単純な枝がある。小穂は長さ7~8mm、小花は上端逆向きにざらつく、短いのぎとなって、小穂と共に脱落し、衣服などにつく。和名は「笹草」で、その葉がササ類の葉にやや似ているためである。花期:8~10月。

湿地での生育場所 雑木林のへり

サワヒヨドリ(キク科)

写真:サワヒヨドリ(キク科)

日当たりのよい湿地に生える多年草。茎は高さ40~90cmで直立。上部に縮れ毛を密生。葉は披針形で長さ6~12cm、幅1~2cm。葉柄はなく、ときに3深裂する。茎や枝の先に頭花が密に散房状につく。小花は5個(筒状花)で、淡紫紅色(まれに白色)。花柱は2深裂し、裂片は長く淡い紫色で鈍頭。花冠よりもこの方が目立つ。ヒヨドリバナに似ていて、湿地に咲くのでこの名がついた。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B・C湿地

シラタマホシクサ(ホシクサ科)

写真:シラタマホシクサ(ホシクサ科)

酸性の湧水湿地の日当たりのよい場所に生育する無茎の1年草。花茎は直立し、高さ20~40cm。頭花は径6~8mmの球形で、基部はややへこみ、全体に白色の短毛が密生して、白い球に見えるのでこの名がある。花は単性花で、雄花(多数)と雌花(少数)が混生する。伊勢湾・三河湾に面する愛知県・三重県の一部、静岡県西部のみ生育。別名:コンペイトウソウ。花期:8~9月。絶滅危惧2類:VU。

湿地での生育場所 A・B湿地

ヒメシロネ(シソ科)

写真:ヒメシロネ(シソ科)

山の湿地で普通に見られる多年草。茎は地下茎から直立し、四角で高さ30~70cm。葉は厚く光沢があり、披針形~広披針形で先は鋭く尖り、縁に鋭い鋸歯があり、長さ4~8cm、幅5~15mm、上部のものは次第にやや細くなる。葉腋に花をつける。がくは長さ約4mmで中裂。花冠は白色で長さ5mm、柄はほとんどなく、上下2唇にわかれ、上唇はごく浅く2裂、下唇は3裂する。おしべは2本。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地のへり

ヒメミミカキグサ(タヌキモ科)

写真:ヒメミミカキグサ(タヌキモ科)

湧き水の湿地で裸地状の場所に自生し、姿、形は世界最小の食虫植物(多年草)。地下部にまばらに捕虫のうをつける。地上葉は線形。花軸は高さ1~3cm、花は淡紅色で1~2個ついて、ほとんど無柄で、長さ1~3mm。きょは前に突き出る。果実は、球形で径約1mm。閉鎖花も多くある。花の寿命は2~3日間ほど。愛知県と三重県にだけ稀に産する幻の花。壱町田湿地は、生育状況が最もよい。花期:8~10月。愛知県:絶滅危惧1B類EN。(国:EN)

湿地での生育場所 A・B湿地

ヒヨドリバナ(キク科)

写真:ヒヨドリバナ(キク科)

林の縁や草原に普通にある多年草。茎は有毛で、高さ100~160cm。葉は長楕円形で有柄、対生。茎の上部の枝先に白~帯紫色の頭花を散房状に多数つける。総ほうは白色で、中に5個の小花を入れる。小花は白く、花柱は深く2つに割れて、その裂片は長くて白い。アサギマダラが吸蜜におとずれる。名前についてはヒヨドリの鳴くころ花が咲くという説と対生する葉の形をヒヨドリの翼にたとえたという説がある。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地

ホザキノミミカキグサ(タヌキモ科)

写真:ホザキノミミカキグサ(タヌキモ科)

日本を北限とし、東南アジアの湿地に生育する食虫植物(多年草)。日本産のミミカキグサの中で最も草丈が高い(10~30cm)。花冠は紫色で、二唇する。上唇は倒卵円形で上部の縁が内側に湾曲する。下唇は大きく伸びて下垂し、口蓋は著しく膨大し、4~5本の白い縦線が模様として入る。きょは円筒状で湾曲し、前方へ下唇よりも長く突き出し、先端は少し二つにわれる。和名は、花が穂状花序のように見えることからついた。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地

ミズギク(キク科)

写真:ミズギク(キク科)

養分の少ない山中の湿地に生える多年草。花は、茎頂に3cmくらいの頭花を一つつける。周囲に舌状の雌性花があり、中心部に筒状の両性花があり、ともに結実する。ミズギクのような競争力の弱い植物は、他の植物があまり生育できない場所に多い。本州(近畿地方以東)および九州(宮崎県)に分布。和名「ミズギク」は水湿地に生えることからついた。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地

ミズギボウシ(ユリ科)

写真:ミズギボウシ(ユリ科)

東海道以西(静岡県西部より西)、四国、九州の暖地の水沢地に生える多年草。高さ30~50cm。葉は長さ10~30cm、幅2cm内外で(ギボウシの仲間の中で最も狭く、線形)直立。多少厚くて軟らかで、表面に強い光沢がある。花は、花茎を立て、まばらで少し一方へ偏った総状花序をつける。ひとつの花は長さ3~5cm、淡紫色。別名:ナガバノミズギボウシ。花期:8~9月。

湿地での生育場所 D湿地

ミミカキグサ(タヌキモ科)

写真:ミミカキグサ(タヌキモ科)

湿地にはえる小さな食虫植物(多年草)。地表近くに糸のような地下茎がはいまわり、微細な捕虫袋をつける。地表に長さ1cm内外の細い葉を出す。花茎は高さ7~15cm、花は黄色で2~7個つける。花(花冠)は上下2唇に深く裂け、おしべ2をもつ。きょは後方斜め下を向く。後に2裂したがくが大きくなり、果実をつつんだ形が「耳かき」に似ていることからこの名がついた。本州、四国、九州に分布。花期:7~11月。

湿地での生育場所 A・B湿地

ワレモコウ(バラ科)

写真:ワレモコウ(バラ科)

山の草原にはえる多年草。茎は高さ50~100cm、葉は5~13個の小葉からなり、小葉の柄のつけ根にも小さな葉片がつく。花は枝先に楕円形のかたまりとなり、暗赤色、花序の上から下へ向けて開花していく。花弁はなく、4裂したがくは開花中は白く、その前後は暗赤色となる。めしべ1、おしべ4で黒い葯をもつ。花期:8~10月。

湿地での生育場所 A・B湿地

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