4月の植物

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ページ番号1002307  更新日 2022年10月21日

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アオキ(ミズキ科)

写真:アオキ(ミズキ科)

関東以西の山野の林間に生える常緑低木。株立状になり高さ2~3m。樹皮は暗褐色だが、枝は緑色。雌雄異株。4~5月、小枝の先に円錐花序を出し、紫褐色の小さな花を多数つける。雄花には4個の雄しべがある。雌花の雌しべは1本。果実は雌株につき、長さ2cmぐらいの卵状楕円形、緑色から冬に真っ赤に熟し春まで残る。日本特産種。低木、公園樹など。葉は乾くと真っ黒になるので黒の着色剤に使われる。

湿地での生育場所 沢筋に多い

アセビ(ツツジ科)

写真:アセビ(ツツジ科)

照葉樹林に生える常緑低木。山形県・宮城県以南に分布。幹は下部からよく枝を分け、屈曲した樹形となる。樹皮は暗褐色で縦にひび割れる。葉は枝先に集まって互生し、倒披針形で革質、縁に細かい鋸歯がある。春早く、前年の枝先に花序をたらし、スズランのような白い花が穂になってたつく。果実は扁球形のさく果で、秋に褐色に熟す。葉に毒性があり、馬が食べると苦しむとされ「馬酔木」の字があてられた。日本の特産種。花期:3~4月

湿地での生育場所 B湿地

カラスノエンドウ(マメ科)

写真:カラスノエンドウ(マメ科)

野原や道ばたなどに普通に見られる1~2年草。葉は8~14小葉からなり、小葉は長さ2~3cm、幅3~6mmの羽状複葉。花は葉のわきに1~2個つき、ほとんど柄がなく、花冠は長さ12~18mmで、淡紅色から紅紫色。豆果はへん平でほとんど無毛、種子は多数、熟せば黒くなって2片に裂け、さやがよじれて種子をはじき飛ばす。このように真っ黒になるので「カラスノエンドウ」の名がついた。別名:ヤハズエンドウ。(小葉の先がへこんで矢羽の先の形に似ることによる。)花期:4~5月。

湿地での生育場所 雑木林のへり

キジムシロ(バラ科)

写真:キジムシロ(バラ科)

日当たりのよい草原に生える多年草。茎は数本斜めに立ち、つる状にのびるものはない。根元から出る葉は5~7小葉からなり、葉面や複葉の中軸には立った長い毛が多い。花は黄色の5弁花で、径15~20mmほど、それぞれの花茎上に10個内外つく。がく片は卵状披針形、副がくはやや小型。花弁は長さ6~8mm。花床には毛がある。日本全土に分布。花期:3~5月。

湿地での生育場所 D湿地のあぜ

キュウリグサ(ムラサキ科)

写真:キュウリグサ(ムラサキ科)

2年生草本。若い茎や葉を指先でもむと、野菜のキュウリの匂いがすることからついた名前。ワスレナグサの花(径8mm)を小さくしたような花(径2mm)。ハナイバナ(葉内花)とはよく似ているが、花の中央部が黄色で、伸び続ける花序の先は、タコ足状に巻いていること、ハナイバナのように花の下に一枚のほう葉がないことなどで区別できる。キュウリは、成熟すると黄色くなる瓜のこと。

湿地での生育場所 東側フェンス沿い

キンラン(ラン科)

写真:キンラン(ラン科)

明るい広葉樹林内に生育する多年草。茎は直立して高さ30~70cmで稜線がある。葉は5~8枚で互生し、広披針形、長さ8~15cm、幅2~4cm、先端は鋭くとがり基部は茎を抱く。黄色の花を3~12個つける。がく3枚、花弁3枚、がく片も黄色で花弁状、2個の側花弁はがく片とほぼ同形。おしべは1個でめしべと合生してずい柱となり、葯はその先端の下面につく。美しい小型の野生ランで、黄色を金色に見立てキンラン。花期:4~5月。愛知県:準絶滅危惧種(NT)。

湿地での生育場所:雑木林の中

シュンラン(ラン科)

写真:シュンラン(ラン科)

雑木林などの明るい乾いた場所を好む、常緑の多年草。葉は多数根生し、長さ20~50cm、幅6~10mm。ルーペで見ると、ふちに小さな歯が並び、ざらつく。花はうすいりん片におおわれた茎の先に1個ずつつく。淡黄緑色で、径3~5cm。唇弁は白色で、濃赤色または紫色の斑点がある。がく片3、花弁3で、おしべとめしべと合体してずい柱をつくる。ほかのランより早く咲くことから春蘭の名がついた。花期:4月。

湿地での生育場所 雑木林の中

スズメノエンドウ(マメ科)

写真:スズメノエンドウ(マメ科)

人家近くにふつうにあるつる性の1~2年草。茎は高さ30~60cm、葉は長さ6~13mm、幅1.5~2.5mmで、先はほとんど一直線になるか、または軽くへこみ、葉面には毛がある。花は長さ2~3cmの細い枝の先に3~7個つき、葉の長さは3~4mm、ごく淡い紫色。豆果は短毛におおわれ、ふつう2種子。日本名はカラスノエンドウより小さいから。花期:4~5月

湿地での生育場所 湿地周辺の畑のあぜ

スミレ(スミレ科)

写真:スミレ(スミレ科)

人家に近い、日当たりのよい場所に生える多年草。地下茎は短く、根は褐色。他のスミレは白色なので区別のポイントとなる。葉は数が多く、花時には長さ2~9cm、先は丸く、上と下で幅はあまり変わらない。葉柄に広いひれ(翼)がある。花は径2cmほど、濃い紅紫色のものや淡い色のものもある。側弁の内面に白毛の束がある。上面にはない。きょは円筒形、長さ5~7mmで紫色。日本全土に分布。花期:4~5月。

湿地での生育場所 駐車場

セイヨウタンポポ(キク科)

写真:セイヨウタンポポ(キク科)

ヨーロッパ原産の帰化植物(多年草)。頭花は径3~5cm、舌状花の数が多いので重なりが厚い。総ほうの外片は、つぼみの時から下向きにそり返る。内片の緑色が濃いなどの点で、日本在来のタンポポから見分けられる。果実は灰褐色。花期:4~9月
盛んな繁殖力の原動力:(1) 花期が長い。(2) 受粉しなくても種ができる(単為生殖)。(3) 果実は小さく軽いので、遠くまで飛ぶ。(4) 都市化された環境への適応力が高い。

湿地での生育場所 駐車場

チゴユリ(ユリ科)

写真:チゴユリ(ユリ科)

林の中に生える小型の多年草。地中を横に這う根茎があって増える。地上茎は多数群生、高さ15~40cm。葉は柔らかく4~7cm、無毛。花は茎の頂に1~2個斜め下を向いて開き、細い柄がある。花被片は、ほぼ同形・白色で長さは15~20cm。花が小型で愛らしいことから「稚児百合」。花期:4月。

湿地での生育場所 D湿地

ツボスミレ(スミレ科)

写真:ツボスミレ(スミレ科)

湿った草地を好んで生える多年草。地下茎は短い。地上茎は弱くて倒れやすく、長さ5~30cmで無毛。葉は長さより横幅のほうがやや大、基部はハート形にくぼむ。たく葉は少数の浅い歯がある。花は有茎種のスミレの中では最も小さい。長さ9mmほど、白色で紫色のすじがある。きょは球形にちかく、長さ幅ともに1~2mm。側弁にはすこし毛があり、唇弁は他の弁よりも短い。花期:4~5月(最も遅く咲くもののひとつ)。

湿地での生育場所 C湿地

ニホンタンポポ(キク科)

写真:ニホンタンポポ(キク科)

ノミノフスマ(ナデシコ科)

写真:ノミノフスマ(ナデシコ科)

2年生草木。茎は多数枝分かれし、高さ10~30cm。葉は対生し、細い楕円形で長さ1~2cm。まばらな集散花序に白色の5弁花をつけ、各弁は深く2裂する。フスマとはふとんのことで、細い茎に小さい葉が向かい合う感じを、ノミの寝るふとんにたとえてついた名前。

湿地での生育場所 D湿地

ハルリンドウ(リンドウ科)

写真:ハルリンドウ(リンドウ科)

日当たりがよく、やや湿った山野に生育する2年草。茎には小さくて細い葉が2~3対まばらに対生する。根元の葉の間から、高さ5~15cmの茎が数本直立し、頂上に青紫色の花を1個つける。花冠はじょうご型で、先は五つに分かれている。春咲くリンドウということでこの名がついた。根が胆汁のように非常に苦いことよりついた。花期:3~4月。

湿地での生育場所 B湿地

ヒメオドリコソウ(シソ科)

写真:ヒメオドリコソウ(シソ科)

道ばたや空き地に生えるヨーロッパ原産の帰化植物で2年草。茎は下部で分枝し、立ち上がって高さ10~30cmとなる。葉は対生し、下部のものは長い葉柄がある。上部のものは無柄で、次第に小型になり、しばしば紅紫色に色づく。花は上部の葉腋に密につき、長さ約1cm、紅紫色、唇形で上唇の背には粗毛があり、筒部上半部の前側が著しく膨らむ。花期:2~4月。

湿地での生育場所 雑木林のヘリ

フモトスミレ(スミレ科)

写真:フモトスミレ(スミレ科)

山の草原や林の縁に生える多年草。根元から葉や花柄を出す。葉は1~3枚、長さ8~30mm、幅6~25mm。基部はハート型にくぼみ、上面は緑色でときに白いふがあり、下面は紫色を帯びる。花は径7~10mm、白色ときにやや紅紫色。唇弁のきょは短くて球形、長さ2~3mmにすぎず、紅紫色。山の麓でよく見られるのでこの名がついた。本州(岩手県以西)、四国、九州に分布。花期:3~5月。

湿地での生育場所 雑木林のへり

ミツバツチグリ(バラ科)

写真:ミツバツチグリ(バラ科)

多年草草本。硬く肥大した根茎から、根生葉、花茎、ほふく茎を出す。葉は3個の小葉からなる。ほふく茎の葉は、根生葉より小さい。花茎の先に黄色い5弁花をつける。径15~20mm。西日本には同じ仲間のツチグリがある。小葉が3~7個ある。それに対して3小葉なのでミツバツチグリ。ツチグリの根はクリに似た味で食べられるが、この根は硬くて食べられない。

湿地での生育場所 A、B、D湿地

ムベ(アケビ科)

写真:ムベ(アケビ科)

関東以西四国・九州に分布。山地に生える常緑つる性木本。葉は掌状複葉、小葉は5‐7枚。雌雄同株。新しい枝に総状花序をつけ、3~5個の小花をつける。雌花は雄花より少数しかつかず、白っぽく大型。がく片は6枚で、花弁はない。6本の退化したおしべと3本のめしべがある。雄花(茶色っぽい)には合着するおしべ6本と退化しためしべがある。果実は卵円形、長さ5‐8cm、紫色に熟し、果肉は白く、多数の黒色の種子がある。裂開しない。ムベを朝廷に献上したという記録がある。別名:トキワアケビ・ウベ。花期:4~5月。

湿地での生育場所 雑木林の縁

ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科)

写真:ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科)

あぜ道など湿地に生える多年草。茎は高さ5~12cm、根もとから長いランナーをのばして、べったりと地をおおう。花は数個ずつでまばらな穂となり、がくはほぼ同じ大きさに5裂、花冠は13~20mm、淡紫または淡紅紫色で上下2唇にわかれ、下唇の上面には2個のふくらみがあって、ここにこん棒状の毛と黄褐色のはん紋がある。上唇の下におしべ4、めしべ1がかくれている。果実はほぼ球形で径4mm。まれに白花のものがあって、サギゴケの名はそれから生まれた。花期:4~5月。

湿地での生育場所 D湿地

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