生物多様性

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ページ番号1005302  更新日 2024年8月18日

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生物多様性とは?

生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのことです。地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。

生物多様性条約では、「生態系の多様性」、「種の多様性」、「遺伝子の多様性」の3つのレベルで多様性があるとしています。

(1)生態系の多様性:森林、河川、まちなど様々なタイプの自然がそれぞれの地域に形成されています。

(2)種の多様性:様々な種類の動物、植物、昆虫、菌類などが生息・生育しています。

(3)遺伝子の多様性:同じ種であっても、色、形、模様など遺伝子レベルでは多くの個性があります。

ネイチャーポジティブイメージキャラクターのだいだらポジー
ネイチャーポジティブイメージキャラクター「だいだらポジー」

生物多様性のめぐみ

環境省の自然のめぐみイラスト
自然のめぐみイメージ図
(出典元:環境省「https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/sokyu/sokyu03.html」)


この図のように私たちの暮らしは、食料や水、気候の安定など、多様な生物が関わりあう生態系からの恵み(生態系サービス)によって支えられています。

生きものがうみだす大気と水(基盤サービス)

酸素の供給や水の循環、土壌の形成など全ての生命の存在基盤である環境が提供されることをいい、他の3つのサービスの土台となっています。

暮らしの基盤(供給サービス)

食料や燃料、木材、繊維、医薬品の原料など、私たちの生活に必要な資源が提供されることをいいます。

自然に守られる私たちの暮らし(調整サービス)

森林によって気候が緩和されたり、洪水が防止されるなど自然の力により、私たちの暮らしの安全性が提供されることをいいます。

文化の多様性を支える(文化的サービス)

お花見や魚釣り、観光など、生物多様性から得られる精神的な充足やレクリエーションの機会が提供されることをいいます。また、多くの地域固有の文化は、その地域に固有の生態系によって支えられており、生物多様性はこうした文化の基盤にもなっています。

生物多様性の保全・回復に向けて

私たちが持続的に生態系サービスを得ていくためには、地球規模で生じている生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」に向けた行動が急務となっています。

令和4年12月にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、2010年に採択された愛知目標の後継となる、2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。

昆明・モントリオール生物多様性枠組では、愛知目標で掲げた「自然と共生する世界」が引き続き目指すべき2050年ビジョンとして掲げられるとともに、2030年ミッションとして、2030年までに「自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとること。」と言ういわゆるネイチャーポジティブが掲げられ、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標(30by30目標)も提唱されました。

生物多様性国家戦略2023-2030

「昆明・モントリオール生物多様性枠組」を受けて、日本では2030年ネイチャーポジティブを掲げ、その実現のロードマップとして、生物多様性国家戦略2023-2030が令和5年3月に策定されました。その取組の一つとして30by30目標の達成に向け、保護地域に加えてOECMによる保全の取組を進めるとともに、普通種を含めた生物群集全体の保全を図ることなどが掲げられました。

OECM

現在、日本では陸域で20.5%、海域で13.3%が国立公園等の保護地域として保全されています。

30by30という目標に向けては、国立公園等の保護地域の拡張に加え、企業有林や里地里山などの保護地域以外の人びとの生業や民間の自発的な取組によって自然が守られている地域を地球の生態系を守るための場所として保全に取り組んでいくことで目標の達成を目指しています。

企業有林や里地里山などの保護地域以外の生物多様性保全に資する地域を英語でOther Effective area-based Conservation Measures 略して「OECM」と呼ばれています。

自然共生サイト

環境省が、生物多様性の保全に貢献する場所を「自然共生サイト」として認定する仕組みを令和5年度から開始しました。

認定された「自然共生サイト」は、OECMの国際データベースに登録されます。

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