7月に入り暑い日が増えてくると、湿地内ではシロバナナガバノイシモチソウ(モウセンゴケ科)の群落が一段と目立つようになりました。線毛が光って白っぽく見える長い葉がうねうねと四方八方へ伸びる光景は独特です。国内稀産のこの植物の群落を一般公開ではご覧いただけます。
ミミカキグサ(タヌキモ科)やムラサキミミカキグサ(タヌキモ科)も夏の日差しを受けて小さな小さな花を咲かせています。今年はムラサキミミカキグサがよく見られます。多年草の食虫植物ですが葉が出るようになってから花をつけるまでに3年かかるとのことで、小さな花ですが、3年かかって蓄えたエネルギーを開花させているのかと思うと、懸命に生きる自然の命を感じます。
小さな食虫植物以外にも、観察路沿いではこの時期に花をつけている植物を見ることができます。ノギラン(キンコウカ科)はやや湿った場所に生育する多年草です。数株ですがC湿地で花を咲かせています。ノリウツギ(アジサイ科)はC湿地やB湿地で、ヌマトラノオ(サクラソウ科)はA湿地やD湿地で、白い花を涼しげに咲かせています。
令和3年の一般公開は次の5日間です。
公開日‥7月18日(日)/8月7日(土)・8日(日)/9月11日(土)・12日(日)
公開時間‥9時~14時(入場は13時30まで)※雨天中止
7月18日の第1回公開日には、県内外から177名の方に見学にお越しいただきました。梅雨明けで天気が良く、ヒメミミカキグサの開花も見られました。
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